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関連省庁等
- 研究集会
平成22年度 班会議および国際ワークショップのお知らせ
日時: 2010年11月8日(月)~9日(火) 班会議
2010年11月10日(水) 国際シンポジウム
場所: 東京大学 小柴ホール(本郷キャンパス)
および ホテル アジュール竹芝(予定)
脳科学集会(予定)
日時: 2010年7月28日(水)~30日(金)
場所: 札幌
- ニュースレター
準備中
- 研究成果
平成21年度
東京薬科大学生命科学部 助教 上川内あづさ (平成22年2月11日発表)
東京大学大学院理学系研究科 教授 久保健雄 (平成21年6月28日発表)
東京大学大学院理学系研究科 教授 飯野雄一 (平成21年4月29日発表)
岩手大学工学部 教授 新貝鉚蔵 (平成21年4月9日発表)
- 支援活動
若手研究者海外派遣プログラム
若手研究者の国際交流を促進し研究分野の発展に寄与することを目的として、派遣旅費を支出致しますのでご希望の方はご連絡ください。
要領は下記PDF文書をご参照ください。
<報告書>
岩手大学・若林篤光 九州大学・藤原学 国立遺伝学研究所・水野秀信
※クリックするとPDFで開きます。
イメージング支援
本研究領域では、行動を制御する神経回路の機能をシステムの振る舞いとして明らかにすることを目指している。そのためには、神経活動をリアルタイムでかつ非侵襲的に測定することが必要である。そこで、本研究領域では、下記のようなイメージングに関する支援を行う。
(1)ワークショップなどで、イメージング技術を積極的に取り上げ、班員が最新のイメージングに取り組める体制を整える。
(2)線虫やゼブラフィッシュなどにおいて多数の神経の活性を4Dイメージングにより同時に測定するため、九州大学に高速共焦点顕微鏡システムの導入をすすめている。このシステムが完成したのち(約1年の予定)、本領域全体で共同研究ベースで活用し、班員が自らの研究に利用できるようにする。このシステムの詳細については、今後公開予定である。


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数理支援
本領域の研究では、分子から行動までの様々な対象からのシグナルが計測される。特に、公募研究においては比較的短期間に研究成果を出すことが求められている。そこで、数理支援班
(岩手大学・工学部・新貝鉚蔵、東京大学大学院・情報理工学系研究科・増田直紀) が、特に公募班員を対象として、計測に伴う情報処理や数理的問題について以下の支援を行う。(1)要請があった場合、支援班員が協議して助言や専門家の紹介等の支援を、主に電子メールで行う。
(2)助言のために要請者の実験現場を見ることが必要と判断される時には、要請者の了解を得て支援班員またはその代理者が出張して助言する場合がある。
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- 公募研究
平成21年度公募研究に採択された研究課題は下記のとおりです。(22件)
研究代表者 所属 研究課題名 和多 和宏 北海道大学・大学院先端生命科学研究院 ソングバードを用いた時空間制御を与える遺伝子発現系の開発と行動実験への応用 橋本 浩一 東北大学・大学院情報科学研究科 運動する生物のロバスト追跡と蛍光画像解析 古久保-徳永 克男 筑波大学・大学院生命環境科学研究科 ショウジョウバエをモデルとする報酬記憶の分子行動学 中井 淳一 埼玉大学・脳科学融合研究センター ゼブラフィッシュの覚醒・睡眠の分子機構に関する研究 小早川 高 大阪バイオサイエンス研究所 哺乳類の匂いに対する多様な情動を制御する神経回路の解明 久保 健雄 東京大学・大学院理学系研究科 ミツバチの視覚情報処理を支える脳のモジュール構造の分子的構築の解析 冨田 太一郎 東京大学・医科学研究所 MAPKリン酸化シグナルのイメージングによる線虫の環境応答行動の研究 伊藤 啓 東京大学・分子細胞生物学研究所 ショウジョウバエの脳から胸腹部神経節へ投射する行動制御神経のシステム解析 木村 幸太郎 大阪大学・大学院理学研究科 線虫C.elegans行動制御・解析システムの開発 筒井 秀和 大阪大学・大学院医学系研究科 膜電位の高精細in vivoマッピングに向けた基盤技術開発 尾崎 まみこ 神戸大学・大学院理学研究科 生得的および経験的な食嗜好の形成・個体行動・神経・分子の視点から 谷村 禎一 九州大学・大学院理学研究院 ショウジョウバエのアミノ酸味覚受容と摂食行動可塑性の行動分子遺伝学 齋藤 和也 熊本大学・大学院医学薬学研究部 ゼブラフィッシュ摘出脳脊髄標本を利用した眼球運動とロコモーションの統合機構の解明 坂井 貴臣 首都大学東京・大学院理工学研究科 ショウジョウバエの長期記憶にかかわる脳内経路と動作原理の解明 上川内 あづさ 東京薬科大学・生命科学部 ショウジョウバエの聴覚行動を制御する神経回路基盤の解明 松尾 直毅 藤田保健衛生大学・総合医科学研究所 記憶の形成と想起に関与する神経回路の可視化と解析 中村 加枝 関西医科大学・医学部 快と不快による行動決定の学習機構 児島 将康 久留米大学・分子生命科学研究所 モデル生物の行動を制御する未知の神経ペプチド探索と機能解析 岩里 琢治 国立遺伝学研究所・形質遺伝研究部門 野生型および変異マウスにおけるバレル回路形成素過程の解析 吉原 良浩 理化学研究所・脳科学総合研究センター 「好き・嫌い・記憶」を制御するゼブラフィッシュ嗅覚神経系のシステム分子行動学 岡本 仁 理化学研究所・脳科学総合研究センター ゼブラフィッシュの手綱核による恐怖行動制御 戸井 基道 産業技術総合研究所・脳神経情報研究部門 シナプス接続とシナプス小胞放出の可視化による機能的神経回路網の解明 公募研究について
動物の行動は生命の示す最も高次かつ重要な機能のひとつであり、行動を構成する基本的素過程とそれを作り出す神経機能の分子レベルからの解明は生命の理解の上での重要な知的基盤を与える。しかし行動を分子から理解しようとする際、両者の間には依然として大きな階層の隔たりがあり、現状では理解が不十分である。
これを乗越えるため、本研究領域では分解能の高い解析を可能とするモデル生物を主たる研究材料とし、行動の鍵となる分子と神経回路を同定し、まさにその場で、重要な分子の働きを解析する。行動遺伝学や分子可視化技術、数理科学などの諸分野を融合して新学問領域を形成し新技術を投入することにより、学習・記憶や感覚情報処理、運動制御など、種を越えて保存された行動素過程の動作原理を理解する。これにより、より高等な動物にも適用できる基本概念を形成することを目標とする。
このため、次の研究項目を「計画研究」により重点的に推進するとともに、関連する一人または少数の研究者による2年間の研究を公募する。1年間の研究は公募の対象としない。
公募研究の単年度あたりの応募額は、500万円を上限とする実績ある研究者による研究を10件程度、300万円を上限とする萌芽的・挑戦的研究を10件程度予定している。
計画研究では主に線虫、ショウジョウバエ、ゼブラフィッシュなどの遺伝学に有利なモデル生物を用いて研究を進めるが、公募研究においてはこれらの生物に加え、共通原理の抽出のために、遺伝学に限らず多様な観点からモデル系となる無脊椎・脊椎動物を用いた研究を対象とする。また、イメージングや数理などの技術が本領域の推進に重要であることから、実験系や実験手法の開発に関わる研究提案も歓迎する。
(研究項目)
A01 行動をつくりだす神経系の動作原理の解明
- 計画研究
研究課題: 化学走性行動と連合学習の分子神経機構の解明
東京大学大学院理学系研究科 教授
飯野 雄一
線虫C.エレガンスは体の全構造が解明されているだけでなく、302個の神経細胞のすべてに名前がつけられており、それらが作る全神経回路の配線図も明らかになっている。また、行動異常の突然変異体を分離して重要な遺伝子をみつけることもできる。つまり、研究上「分子」から「行動」までの距離が近い生物である。線虫は化学物質を認識し、それに近寄ったりそれから逃げたりする(化学走性と呼ぶ)。また、学習によりこの行動が変化し、生存に最適な環境を求める機構が備わっている。本研究ではこれらの行動や学習が神経回路上のどの神経でどの分子が働くことによって達成されるかを解明する。複数の分子経路の機能的な関係についても明らかにする。さらに、単一の感覚入力から複数の行動が起こる機構や個体間の行動の差異の基盤などについても理解を深め、神経系が全体としてどう動いて協調的な行動を作り出しているかを探求する。
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研究課題: 神経回路における感覚情報処理の制御機構の解明
九州大学大学院理学研究院 教授
石原 健
動物は、外界から受容した情報を神経回路において適切に処理することによって、環境に適応した行動をしている。我々は、単純な神経回路を持つ線虫C. elegansの行動を指標にして、このような情報処理の基本メカニズムを明らかにすることを目指している。とくに、感覚情報の統合、記憶の形成、記憶の忘却や消去などに着目して研究を進め、高等動物の脳におけるの高度な情報処理の素過程の解明に結びつけたい。このために、線虫の行動を指標にした遺伝学的な解析に加え、高速共焦点顕微鏡を用いた4Dイメージング観察技術を導入し、線虫の中枢神経系全体での情報処理を可視化する。このことにより、行動の制御を担う分子の働きと神経回路の機能とを結びつけ、基本的な情報処理の全体像を明らかにする。

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左:感覚情報の統合を制御するグアニル酸シクラーゼGCY-28.DのAIAニューロンにおける発現
右:線虫の感覚情報の統合に関わる神経回路
研究課題: 複数感覚入力に対する行動選択の神経回路
岩手大学工学部 教授
新貝 鉚蔵
計測と数理的解析・モデル化により、C.エレガンスに2種類の誘引性感覚刺激を同時に与えた場合の行動選択の神経系制御機構に関する次の研究を行う。
1)行動選択の神経メカニズムを、一匹毎の線虫の詳細な行動解析と細胞内Ca2+濃度変化計測により解明する。
2)特定のニューロンを欠失させた細胞破壊系統及び行動選択に関する変異体の表現型を解析する。
3)走性データの統計解析と数理モデルの作成・解析により行動レベルで制御機構を解明する。
4)少数ニューロンからなる回路モデルの作成・解析により、行動選択の制御機構を解明する。
5)全ニューロンを考慮した回路モデルの作成・解析により神経系全体からの考察を行う。
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研究課題: ショウジョウバエの記憶形成回路の構造および機能発現の分子基盤
東京大学分子細胞生物学研究所 教授
多羽田 哲也
脳の機能発現を支える神経回路デザインは発生プログラムとしてゲノムに記載されている。神経回路の機能とそれを形成する発生メカニズムを総合的に理解することにより、脳機能を生み出すゲノム情報を読み解くことが可能になると考える。本研究は、主にショウジョウバエの嗅覚中枢を対象とする。特に匂い記憶中枢であるMushroom body(MB)の回路形成と記憶形成機構の統合的な理解をはかることを目的としている。MBを構成する主なKenyon神経細胞はγ、α’/β’、α/βの3種に分類され、それぞれ記憶形成に特有の役割を担っていると考えられている。この3種の神経細胞は発生過程においてこの順序で形成されることから、記憶形成メカニズムの素過程を神経回路の発生様式から理解することも可能であることを示唆している。γ、α’/β’、α/β各神経およびその周辺の神経群の働きとともに、発生メカニズムも明らかにすることで、記憶形成を可能たらしめるゲノム情報を理解することを目指す。また、視覚神経系形成メカニズムの解析も進めている。
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研究課題: 学習記憶とその障害の遺伝子経路解明と動態解析
東京都神経科学総合研究所 副参事研究員
齋藤 実
近年、学習記憶に関わる遺伝子の同定が進んでいる。次はこれら遺伝子産物がいつ、どこで働くのか?学習記憶の行動原理を分子レベルで理解するため、行動発現に関わる回路で、分子の活性動態を解析することが必要な段階となってきた。また、脳老化の表現型、加齢性記憶障害の分子・遺伝子経路や神経回路についても解決の糸口が見えつつある。本研究において我々は、(1)学習記憶や加齢性記憶障害に関わる分子・遺伝子経路を同定すると伴に、(2)学習記憶過程で働く分子遺伝子の動態を学習記憶過程で若齢脳、さらに加齢脳でリアルタイムに観察するためのイメージング解析系の開発に取り組む。ショウジョウバエの脳は光透過性が高く、神経回路での分子動態を可視化して解析することが可能である。本学術領域内で可視化プローブを共同開発し、学習記憶過程での2次メッセンジャー、リン酸化酵素、脱リン酸化酵素、転写因子などの活性動態を回路レベルで明らかにする。
研究課題: ゼブラフィッシュを用いた、脊椎動物脊髄運動系神経回路の動作原理の解明
岡崎統合バイオサイエンスセンター 准教授
東島 眞一
脊椎動物の脊髄神経回路がどのようにして行動パターンを作り出すかについては、詳細はまだ分かっていない点が多く、特に哺乳動物においてはそのほとんどが不明である。本研究では、ゼブラフィッシュ幼魚を用い、トランスジェニック技術により特定のクラスの神経細胞を可視化できる利点をフルに活かして、脊椎動物脊髄運動系神経回路の動作原理解明に取り組む。脊髄神経回路網の解剖学的解析を徹底して行い、また、シナプス結合様式を、ChR2を用いた光刺激法と電気生理学を駆使して詳細に調べる。そのうえで、おのおののクラスの神経細胞の、さまざまな行動時における活動パターンを詳細に調べ、脊髄内で、運動のアウトプットのパターンがどのように産生されているかについて、できるだけ完全な形での理解することを目指す。また、各クラスの神経細胞の運動パターン産生に対する役割を、毒素による機能阻害や、光刺激による神経活動誘発により検証する。


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左:脊髄発生期には、多くの転写因子がそれぞれ違ったパターンで発現する。それら転写因子のプロモーターを用いて蛍光タンパク質を発現するトランスジェニックフィッシュを作製することにより、特定のクラスの神経細胞を可視化する。
右:蛍光タンパク質を発現する神経細胞の詳しい解剖学的解析を行い、また、電気生理学的解析を行うことにより、それら神経細胞の機能を解析する。
研究課題: モデル小動物イメージングのための新しい遺伝子コード型プローブの開発
東京大学大学院総合文化研究科 准教授
佐藤 守俊
申請者は、生体脂質や生体小分子、タンパク質リン酸化など生命機能の理解に重要な細胞内の分子過程を可視化する蛍光プローブを開発し、それらが基礎生命科学研究において強力なツールを提供することを実証してきた。さらに、開発した蛍光プローブを駆使して、既存の研究手法では知り得なかった細胞内の分子過程の時空間動態を明らかにしてきた。本申請研究においては、「モデル小動物に基づくシステム分子行動学研究」に資する技術の創製を目的として、新しい分子プローブの開発研究を行う。この新しい分子プローブは領域内の線虫やショウジョウバエなどモデル小動物に導入し、既存の研究手法では明らかにできなかった動物行動の分子レベルでの理解を目指す。また、本領域研究者がフォーカスする分子過程についても、その動態を可視化計測する分子プローブの設計・開発を共同で行う。
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研究課題: 移動運動と学習記憶の確率モデルによる数理解析
東京大学大学院情報理工学系研究科 准教授
増田 直紀
我々は、確率論、統計物理学、微分方程式、計算機実験などの技術を用いて、他の計画班の実験の数理モデリングを行う。その目的は、実験結果を生み出す機構の説明と、実験結果の予測・実験計画への寄与である。次に、数理モデルの単純化・一般化を通じて、数理モデルのプロトタイプを作る。これによって、モデルが他の実験へ応用できる可能性が高まる。現時点で数理モデリングが対象とする実験は、以下の3つである。
(1) 記憶の時間スケジューリング: 例えば、刺激と刺激の間隔が長い方が、短いときよりもむしろ長期記憶形成が促進される実験を数理モデル化する。
(2) 線虫の移動行動: 実験データから、線虫の移動行動の統計的性質を定量的に決定し、数理モデルを建設し、数理モデルやその各項を除去・減弱した場合の理論予測を、細胞破壊実験の結果と照合する。
(3) 選択的注意: 側抑制機構に基づく選択的注意のモデルを、線虫の実験結果に適用する。クリックで大きい画像へ
研究課題: 生物行動のシステム工学的解釈とバイオミメティック・センサ・システムの提案
広島大学大学院工学研究科 教授
辻 敏夫
本研究では、線虫、マウス、ゼブラフィッシュを主な対象として、「生体システムに学ぶ」、「生体システムを利用する」という立場から、機械システムの設計や制御に有用な生物ベースの革新的技術の創出を目指す。生物の情報処理メカニズムの理解とその利用に関する以下の5項目を達成目標とする。
1.化学物質に対する生物行動のモデル化とシミュレーション
(1)線虫の神経-筋モデルによる刺激応答の神経情報処理メカニズムの探索
(2)マウスの嗅神経系モデルと行動実験とによる匂い識別における選択的注意メカニズムの探索2.生物の情報処理メカニズムに基づくバイオミメティック・センサ・システムの開発
(1)線虫の刺激応答メカニズムを応用した移動ロボットの環境適応制御
(2)マウスの匂い識別アルゴリズムを実装した匂いセンサシステムの開発
(3)ゼブラフィッシュを「生きたセンサ」として用いたバイオアッセイシステムの開発クリックで大きい画像へ
- 研究組織
氏名 所属 領域代表
領域総括・領域事務*飯野 雄一 東京大学大学院理学系研究科・教授 支援班長
イメージング支援*石原 健 九州大学大学院理学研究院・教授 研究連絡担当
数理支援*新貝 鉚蔵 岩手大学工学部・教授 広報担当 *多羽田 哲也 東京大学分子細胞生物学研究所・教授 領域推進方法の策定 *齋藤 実 東京都神経科学総合研究所
副参事研究員領域推進方法の策定 *東島 眞一 岡崎統合バイオサイエンスセンター
准教授イメージング支援 *佐藤 守俊 東京大学大学院総合文化研究科
准教授数理支援 *増田 直紀 東京大学大学院情報理工学研究科
准教授領域推進方法の策定 *辻 敏夫 広島大学大学院工学研究科・教授 イメージング支援 永井 健治 北海道大学電子科学研究所・教授 評価委員 森 憲作 東京大学大学院医学系研究科・教授 評価委員 合原 一幸 東京大学生産技術研究所・教授 評価委員 森 郁恵 名古屋大学大学院理学研究科・教授 評価委員 宮脇 敦史 理化学研究所脳科学総合研究センター
チームリーダー評価委員 桂 勲 国立遺伝学研究所・教授 *印 計画研究1~9
研究組織図
- 研究概要
研究領域名:
神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学
領域代表者名:
飯野 雄一
研究期間:
平成20年度~24年度
飯野雄一 (東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻)
-分子と神経細胞の動作から、行動はどう生み出されるか-
1.本領域の目的
生命の最も高次な機能発現ともいえる「行動」の基本原理の解明は、生命の理解のための1つの柱であり、我々人間の精神活動を理解する上でも基本的な知的基盤となる。本研究領域では、神経系が行動を作り出す原理を分子の言葉で理解することを目的とする。
2.本領域の内容
行動遺伝学の方法を用いることにより、遺伝子や分子と行動との関係を知ることができる。しかし、これまでの研究では分子と行動との間を隔てる複雑な神経系の構造がブラックボックスとして残り、「どうしてこういう行動が起こるのか」を正確に理解することが困難であった。そこで本研究領域では、単純な神経系を持つモデル生物を主に用いる。これらのモデル生物では生きたままで神経系の多くの部分を顕微鏡の下で観察することができる。分子生物学の方法に加え、最新のイメージング技術を駆使して、重要な分子が神経の中でどう動いているかをリアルタイムで観察する。さらに数理的解析方法を組み合わせて、神経系全体がどう働いて特定の行動を作りだすかという全体像の理解に挑む。 動作原理解明の対象とする行動は、学習・記憶、感覚情報処理、行動選択、交互運動など、複雑な行動を作り出す基本となっている行動エレメントを取り上げる。例えば、記憶は神経系のどこに蓄えられるか、記憶力を低下させる機構があるのか、複数の感覚はどう統合されるか、複数の可能な行動のうちから動物はどうひとつの行動を選ぶかなど、未解明の基本的問題に対する解答を探求する。
3.期待される成果
本研究領域では局所の分子からスタートして全体を見るための各種の方法論を結集する。この活動により新学問領域が形成され、これまでなし得なかった先端的な研究成果が得られると予想される。モデル生物を用いて明らかになった法則は、ヒトを含むより複雑な脳機能の解明の糸口となるであろう。
キーワード
行動遺伝学:
特定の行動に異常のある突然変異体や遺伝子改変動物を用いて遺伝子と行動の関係を研究する手法。
モデル生物:
体制が簡単で研究のために有利な性質をもち研究材料として整備された生物を指す。線虫、ショウジョウバエ、ゼブラフィッシュ等多数存在する。ハンディーなゲノムとコンパクトなネットワークを持つ生物の利用










